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スパイナルケアのBLOG | 機械との競争

機械との競争


こんにちは! 幸せ研究家・機能神経学専門医の和田です。

さて、先日1年程前に米国で話題になり、現在も反響のある「機械との競争」(Race Against the Machine)を読みました。ちなみに、この本の題名は、ミュージシャンのRage Against the Machineにかけています。如何にもアメリカらしい?

数年前から左脳的な仕事、単調な作業は人件費の安い途上国にアウトソースされてしまうことは警告されてきましたし、実際に善悪はともかくそうなってしまっているわけですが、今後はロボット・機械との競争が熾烈を極めるであろうという内容の本です。

現在、欧米(日本も?)では失業率が非常に高く、特に若い世代が仕事に就く事ができない深刻な状況にあります。ノーベル経済学賞受賞者で景気循環説を支持するポール・グルーグマン教授(僕も彼のコラムをよく見ています)は、失業率が高いのは需要が不十分であり、緊縮財政ではなく十分な金融緩和を唱えています。しかし、著者のMIT教授達は、別の視点でこの理由を説明しています。

つまり、今回の失業率の問題は、単なる景気循環説だけで説明できるものでなく、人類が未だ経験したことがないほど大きな流れを持つ産業革命・ITロボット革命により、仕事がテクノロジーに奪われているとのいう指摘です。テクノロジーの進歩が早すぎて、人間の考え方がついていけていないというわけです。

テクノロジーの進歩については、ムーアの法則を用いて説明されています。この法則では、進歩が指数関数的、つまり複利の効果のようなスピードで発展を遂げていることを教えてくれます。車の組み立てや、倉庫内での荷物の移動、ATM、無人ガソリンスタンド、そして最近ではGoogleが無人で車を走らせることにも成功しました。通常の弁護士の仕事や、将来は一般的な医師の仕事までもロボットが出来てしまう時代が来るようです。 一方で、配管工や看護士、美容師などの仕事はまだロボットには難しいようです。また、創造性ある新しいビジネスやアイデア、音楽、アートを生み出す事もロボットには今のところ出来ません。

さてさて、ちょっと恐ろしい将来予想になっていますが、著者は明るい未来や対策についてもいくつか延べています。一つの対策としては、教育に投資し、人間にしかできない仕事や新たな雇用を生み出す仕組み作りが必要とのこと。この辺は、米国は無料オンライン教育を提供し、革新的な試みを実践していうので何かが生まれる予感がします。その他にも不十分とは言え、面白い提言がありました。さらに、一番安心したのはロボットと人間の競争ではなく、共創することが一番能力を活かす事ができる事例が紹介されていました。

何れにしても、ここ10年でスマートフォンやクラウド、アップル関連商品など生活様式が大分変わりましたが、これからの10、20年はムーアの法則が正しければよりイノベーションのスピードが速くなり、身近なところでロボット達が活躍する時代になるのでしょう。

ターミネーターやマトリックなどの映画が現実になることも想像できるので、ちょっと恐ろしい感じもしますが、とりあえず僕の場合はロボット先生の方が和田先生より良いですね…なんて言われないように気をつけようと思いました。(願望)

今週はちょっとトレーニングを怠り、ラン30kmだけでした~


機械との競争機械との競争 [単行本]
著者:エリク・ブリニョルフソンMITスローンスクール経済学教授)
出版: 日経BP社
(2013-02-07)


2013年3月11日 カテゴリー: ┣King